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しんしょう協会について

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年頭所感

竹田理事長の写真

公益財団法人 北九州市身体障害者福祉協会 理事長 竹田英樹(たけだひでき)

 

 

 新年あけましておめでとうございます。
 当協会は、昨年の重点的取り組みとして、子どもたちに幼い時から障害のある人たちのことを知ってもらう取り組みを行いました。今年は障害のある人ない人の交流を通して障害理解を深める取り組みを行います。
 障害者差別解消法の第1条(目的)に「全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有すること」と書かれており、協会もこの法律が2016年に施行されて以降、障害のある人の人権問題を考えるため様々な取り組みを行ってきました。
 しかし、「基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられる社会」には、まだまだ遠いのが現状です。
 障害のある人のバリア(社会的障壁)には、ソフト面(人の心、人の意識など)とハード面(建物、道路など)のバリアがあると言われています。ハード面のバリアについては、障害のある人も利用できるトイレや歩道の段差、点字誘導ブロックの整備など、障害のある人たちへのバリアフリーが進んできていると思われますが、問題はソフト面のバリアです。
 昨年、市内の小学校に出向き障害のある人の生活について講演をしてきました。その後、講演をした学校から生徒たちの感想文が送られてきました。私はその感想文を見て愕然としました。子どもたちの障害のある人に対するイメージが私の予想を超えていたからです。私の話を聞いた半数以上の生徒たちは、私の話を聞くまで「障害者はかわいそうな人だと思っていた」という感想だったのです。
 確かに、障害のある人たちは社会的弱者と言われることがあります。しかし、身体は不自由だったとしても、決してかわいそうな存在だとは私は思いません。障害のある人たちをかわいそうな存在にしているのは社会の側であり、障害のある人にとってのバリアは、中でも特にこういった「無意識の差別」が問題なのです。
 私がよく行くレストランは1階が広い駐車場で10段くらいの階段を上がった2階が食事をする場所です。私は足に障害がありますが、1段ずつ歩いて上がることができます。ですが、エレベーターがないので、もし私が車いすを使用する状態になるとそのレストランには行くことができません。レストラン側は決して障害のある人を拒否しているわけではないのですが「階段を上がって食事ができる人はどうぞ」と言っているように私には思えます。
 法律では、障害のある人も「医学モデル(自分に障害があるから、参加できないのは仕方がない)」から「社会モデル(障害のある人もあらゆる場面で参加できるように社会の側が配慮しなければならない)」に考え方を変えなければいけないと言っています。ですが、現実的には難しい問題です。それはまだまだ日本の社会は、障害のある人にとっての人権問題に意識が低いと思うからです。
 ある「障害者差別解消法」の研修会で、この法律の対応を“やさしさや思いやりを持って対応しましょう”と言っていましたが、この法律は「やさしさや思いやり」の問題ではなく、法律の第1条に規定しているように、障害のある人の「基本的人権」の問題なのです。
 法律を盾に人権侵害や差別問題にすると社会の側が腰を引いてしまいます。
 日本では、法律で謳っている2つの差別「障害を理由とする不利益の提供」「合理的配慮の不提供」に該当する状況に遭ったとしても、法律違反だと言って裁判にすることはほとんどないと思います。それは、日本は裁判社会のアメリカとは違って、黒人の差別問題からスタートした「公民権運動」のような「人権」問題の歴史が浅いからです。また、日本特有の「なんでも思いやりを持って話し合って解決しましょう」のような、集団の輪を重んじる民族性もあるのではと思います。

 それでは、どうしたらよいのでしょう?
 障害のない人が、いろいろな障害のある人とふれあい交流することで、友人や知人になり、自分の身近な問題として障害のある人が地域で生活しやすいように考えるようになることだと思います。
 Aさんはサークル活動で知り合ったみんなに「今度レストランをオープンすることにするのよ、食べに来て」と声を掛けます。車いすを使用しているBさんは「私も食べに行くわ」と答えます。そこでAさんは気づきます。「うちは食事する場所が2階で階段しかないから、Bさんが2階で食事ができるようにエレベーターなどを検討しなくっちゃ。またトイレも車いすでも使いやすいように変えなきゃ」
 このように、障害のある人たちのことを身近に考えてもらうため、当協会は令和8年度の取り組みとして、障害のある人とない人の交流する機会を数多く作れる取り組みを行っていきます。

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