それあるっ!劇場 ~きつねパンダ一家~
北九州市で元気に暮らすきつねパンダ一家が、あるある話のメインキャラクターとして、ある時は障害のある当事者として、またある時は家族として、いろいろな場面に登場する「それあるっ!劇場」
今回は「優先駐車場」のお話です。
〈登場人物〉
エピソード23~推しのライブのためにご協力を~
下肢障害があり、車いすを普段から使っているパパパンダは、買い物に行く時はいつも車を使っています。
今日は推しのPND(ピーエヌディー)46のライブ配信をリアルタイムで観るため、応援グッズを買いにショッピングモールに車で出掛け、空いていた優先駐車場のスペースに車を駐車して中に入ります。
公式のうちわやタオルなど、事前に買いたい物もしっかり買えたので、ご満悦で自分の車を駐めている所に戻るパパパンダ。
なんと、そこで思わぬ事態が!
自分の車の右横、乗り降りをするために白線が引いている広いスペースに車が駐車されていて運転席に入れず、結局隣の車の運転手が戻ってくるまで待たなければならなくなり、楽しみにしていたライブの開始時間に間に合いませんでした。
そんなこと起こるわけがないと思いきや、駐車スペースが満車状態だとけっこう「あるある」な話なのです。
白線のスペースにどんな意味があるのかが理解されていないから起こることなんですね。
スペースの存在理由を理解するために、車に乗り降りする時のパパパンダの動きから見ていきましょう。
パパパンダの場合、まず、車に乗る時は車いすから運転席へ乗り移り、それから車いすを持ち上げて車の中(後部座席)へ収納します。降りる時は後部座席から車いすを降ろして運転席から車いすに乗り移るという逆の動きになります。
乗り降り両方の動きに共通する大事なポイントは、車いすを出し入れするために「車のドアは全開にしないといけない」ということです。
一般的な駐車スペースの広さは横幅が2.5mです。この幅だと隣の車に気を付けながらドアを半開程度には出来ますが、全開は無理です。
優先駐車場の白線スペースは、車いすユーザーが乗り降りをしたり、介助者が乗り降りを手伝ったりする時にドアを全開にするなど必要な幅の分(1.4m)を、車の横幅分にプラスして確保しているのです。
白線スペースは、両側に乗降用スペースとして確保されていることが多く、車いすユーザーが駐車した後でも一台分空いているような状態にも見えるため、満車状態の時には車がそこに駐車されてしまうことが「あるある」ということなんですね。
スペースの存在理由をご理解の上、パパパンダが次回は推しのライブに間に合うよう、皆さんのご協力をお願いします。