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しんしょう協会について

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年頭所感

▲竹田理事長

公益財団法人 北九州市身体障害者福祉協会 理事長 竹田(たけだ) 英樹(ひでき)


 新年あけましておめでとうございます。
 身体障害者福祉協会は、令和5年7月に設立50周年の節目を迎え、9月に創立50周年記念式典を関係者の皆様に多数ご参加いただき開催いたしました。令和6年は、次の50年へ向けての新たなステージへとスタートした年でした。
 4月には改正障害者差別解消法が施行され、事業者の合理的配慮の提供が努力義務から義務へと改正されました。当協会も、関係者や事業者の皆様に法律の内容を周知・理解していただくため、8月に「参加者みんなが主役の自由参加型ディスカッション」を開催、当日は番組で改正障害者差別解消法を取り上げてくれたNHK北九州放送局記者、背戸 柚花(せと ゆずか)氏にもご参加いただきました。
 この法律の合理的配慮とは少し意味が違うかもしれませんが、小さな日常の「配慮」を感じた一コマをご紹介したいと思います。
 私は妻と毎週家の近くの喫茶店に行って、モーニングサービスをいただくことを日常の習慣としています。ある日、その喫茶店で私がお店のトイレのドアを開けると、そのトイレの前に腰をかがめ杖をついた高齢の方が立っていました。その方が「このドアは、自動ドアかいな」と言われたのです。私は心の中で「いや、このドアは私が(手動で)開けたのですよ」とツッコミをいれました。その後、その方がレジで支払いを済ませ、入口から出たときに雨が降っていて傘をささずに駐車場へ向かっていました。私は、高齢の方が傘を持っていないことに気づき、追いかけて後ろから傘をさして一緒に駐車場に向かいました。駐車場に着くと白い車の運転席に女性が乗っていましたので、その方の娘さんだと思ったのですが、白い車には乗らずに横の軽トラックのドアを開けたのです。車に乗り込もうとする際に、後ろを振り向き、初めて私が傘をさして後ろからついてきていたことに気づいたようです。高齢の方は笑顔で会釈した後、車を運転して去っていきました。
 私は、高齢の方の笑顔を見たときに、なぜか幸せな気持ちになりました。このちょっとした「配慮」(配慮の意味:相手を思いやる・心を配る)は、合理的配慮とは意味が違うかもしれません。ですが、障害のある人が配慮を求め、事業者が配慮を提供するという立場ではなく、下肢障害のある私も「配慮」を提供する立場になれることを感じた出来事でした。
 こうした、障害に関係なく、お互いがその人の困りごとに、そっとサポートができる「共に生きる社会」づくりを目指し、協会は今年も活動していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。


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