それあるっ!劇場 ~きつねパンダ一家~
北九州市で元気に暮らすきつねパンダ一家が、あるある話のメインキャラクターとして、ある時は障害のある当事者として、またある時は家族として、いろいろな場面に登場する「それあるっ!劇場」
今回は「買い物あるある」についてのお話です。
〈登場人物〉
エピソード18~ビールと思いきや~
障害のあるなしに関わらす、最初からみんなが使いやすくするものづくりの発想のことを「ユニバーサルデザイン」といいます。
皆さん、髪を洗う時のことを想像してみてください。
髪を洗うためにシャワーを使ったりすると、水が目に入らないように目を閉じてしまいますよね?
それで、そのままシャンプーのボトルを取ろうとして、並んでるボトルのどっちがシャンプーなのか迷ったことってありませんか?
実は、シャンプーには、リンスのボトルとの違いが分かるように、容器にギザギザが入っています。
そうすることで、目を閉じていてもシャンプーのボトルが判別できますし、視覚に障害のある人にとっても使いやすいものとなります。まさにユニバーサルデザインです。
今回は、そんなユニバーサルデザインの商品のうち「お酒」に関するお話です。
お酒の缶にも、アルコールが入っていない飲み物と区別がつくように、缶の上に点字で「お」「さ」「け」と表記されています。
ビールが大好きなパパパンダは、行きつけのスーパーでビールを買おうと、いつものコーナーへ向かい、たくさん買って帰宅し、さっそく一杯。ところが・・・、
「甘ーーーーーい!」
なんとパパパンダが口にしたのは、甘いイチゴの缶酎ハイ。なぜこんなことが?
実は、お酒の缶は、視覚に障害のある人でお酒を飲まない人が、アルコール入りの物を間違って取ってしまわないようにすることが主な目的で、ビール、酎ハイ、ハイボール、どんな種類でも点字では「お」「さ」「け」としか書いていません。(昔はビールの表記もありましたが、発泡酒の登場でなくなりました。缶に表記できる文字数の問題もあるかも。)
なので、ビールと思って口にしたものが缶酎ハイ、ということが起こってしまったのです。
まあ、これは少し誇張したお話で、現実視覚障害の皆さんは、一緒にいるヘルパーさんに聞いたり、店員さんに確認してお買い物をしたりしていることを補足しておきますね。
ですが、パパパンダがひとりで安心して大好きなビールが買うことできるよう、先々は、種類が分かるような表記になると良いですね。