それあるっ!劇場~きつねパンダ一家~
北九州市で元気に暮らすきつねパンダ一家が、あるある話のメインキャラクターとして、ある時は障害のある当事者として、またある時は家族として、いろいろな場面に登場する「それあるっ!劇場」
今回は「障害のある人への声掛け」についてのお話です。
〈登場人物〉
エピソード14~その勇気に感謝です~
近年は、駅周辺から近隣の商業施設や福祉施設、官公庁や医療機関を結ぶルートのバリアフリー化が進み、以前に比べて障害のある人も一人で出掛けやすい環境になりました。
出掛けると言えば、通勤、通学、買い物や観光、ただ何となくフラッと…、人が出掛ける理由ってたくさんありますよね。
今回登場の視覚に障害のあるパパパンダは、自宅から駅まで点字ブロックも整備され、通い慣れているルートを通勤のために利用しています。通い慣れている道なので、一人でも行き帰りはスムーズに移動します。今日も仕事が終わり、駅から道路に出て家に帰ろうとしましたが、朝はなかったはずの工事用のフェンスが設置され、通い慣れた道がいつもと違う状況に。フェンスのところでうろうろ、パパパンダは戸惑っています。
そこへ偶然通りかかった、サラリーマン風の若い男性がその状況に気付いて、パパパンダに声を掛けようとしていますが、どう声を掛けていいか分からず、男性も戸惑っています。心配そうに見守りながらもなかなか声を掛けることができない男性。結局パパパンダは、この後来た人に歩道まで誘導されていきました。
このエピソード、「ベストオブあるある」と言っていいほど本当によくある話です。
困っている人に何かしたい気持ちはあるけど、声を掛ける勇気がなかなかでない。障害のあるなしに関わらず、こうした経験って誰しもあるものだと思います。
では、このような時どうしたらいいのでしょうか?
もし、あなたが今回のような状況に遭遇したら、「どうしましたか?」「何かお困りですか?」と、まずは声を掛けることから始めてみませんか?
知り合いでもない見知らぬ人に話しかけるのは勇気がいることです。でも、そこは勇気を出して声を掛けてみてください。本人が特に困っている状況ではなく「大丈夫」と言ったならそれでよし、困っていたなら具体的に何をしたら良いかを次に本人に聞けばよし。声を掛けることができた時、モヤモヤがスッキリした自分を、あなたはきっと誇らしく思うのではないでしょうか?
パパパンダも、あなたのその「勇気」にとても感謝していますよ。