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◆ オープンブレイルライブラリーを開催しました!!
8月20日(日)、『オープンブレイルライブラリー』を開催致しました。
当イベントも今年で7回目となりました。
少しマンネリ化していた内容を一新し、今年は、ツアー形式で「点字のコーナー」、「音声訳のコーナー」、「視覚障害を知るコーナー」、「見学のコーナー」と各コーナーを回り、楽しみながら図書館のことを学べるように企画しました。
ここ数年は、コロナの影響もあり、感染防止の観点から図書館内部への入館は中止していましたが、今回は、図書館内部の見学も復活させました。
このイベントに興味を持ち参加していただけた事で、点字図書館や視覚に障害のある方についてより深く知っていただくことができたのではないかと思います。
みなさんの真剣な表情や、時折見せる笑顔に職員一同、頑張った甲斐があったなと嬉しく思いました。また、参加者からは「普段経験できないお話が聞けて良かった」「点字を教えてもらったので、身の回りの点字を探して読んでみようと思った」「今度は家族で参加したい」などうれしいコメントもいただきました。
まだまだ認知度の低い点字図書館ではありますが、PR活動を広げ来年も新たな出会いに期待を寄せ、イベントを盛り上げていきたいと思います。
◆ 2023年度からの主な文学賞受賞作品
今年度の、主な文学賞を受賞した作品のいくつかを、サピエ図書館での着手・完成状況と併せてご紹介します。
●第169回芥川龍之介文学賞(2023年上半期)
「ハンチバック」 市川 沙央 著
〈内容〉重度障害者の井沢釈華は、10畳の自室からあらゆる言葉を送り出す。釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲し、生きれば生きるほど、身体はいびつに壊れていき…。『文學界』掲載を書籍化。 (点字 完成あり、デイジー・テキスト 着手あり)
●第169回直木三十五賞(2023年上半期)
「極楽征夷大将軍」 垣根 涼介 著
〈内容〉動乱前夜、北条家の独裁政権が続き鎌倉府の信用は地に堕ちていた。足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとするが…。足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。『オール讀物』連載を加筆修正。 (点字・デイジー 着手あり)
「木挽町のあだ討ち」 永井 紗耶子 著
〈内容〉雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆によるみごとな仇討ちが成し遂げられた。2年後、ある若侍が大事件の顛末を聞きたいと木挽町を訪れる。芝居者たちの話から炙り出される真相は…。『小説新潮』掲載を書籍化。 (デイジー・テキスト 完成あり、点字 着手あり)
●第69回江戸川乱歩賞
「蒼天の鳥たち」 三上 幸四郎 著
〈内容〉鳥取出身の作家・田中古代子をモデルに、大正期を描く歴史活劇ミステリー。 (点字・デイジー 着手あり)
●第36回三島由紀夫賞
「植物少女」 朝比奈 秋 著
〈内容〉植物状態になった母とその娘。成長するにつれ、母の存在も大きく変化し…。「生きるとは何か」を問う、現役の医師だからこそ描けた真摯な母娘の物語。『小説トリッパー』載を加筆・修正。 (デイジー 完成あり、点字 着手あり)
●日本推理作家協会賞 長編賞
「夜の道標」 芦沢 央 著
〈内容〉1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。元教え子が捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、その足取りはつかめていない。殺人犯を匿う女、捜査を続ける刑事、そして、殺人犯から食糧をもらって生き延びる少年。それぞれに守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を見せていく…。慟哭の長編ミステリー。 (点字・デイジー 完成あり)
「君のクイズ」 小川 哲 著
〈内容〉クイズ番組の決勝戦に出場した男性は、対戦相手の不可解な正答を訝しみ、不正工作を疑う。彼はなぜ問題が読まれぬうちにボタンを押し正答できたのか?男性は真相解明のため、決勝を1問ずつ振り返ってゆくのだが…。唯一無二のクイズ小説。 (点字・デイジー 完成あり)
●日本推理作家協会賞 短編賞
「異分子の彼女 腕貫探偵オンライン」 西澤 保彦 著
〈内容〉新郎が刺殺、入れ替わった死体、謎の“無理心中”…。コロナ禍の櫃洗市で発生する奇怪な事件の謎を、公務員探偵がオンラインで鮮やかに解決するミステリ作品集。『Webジェイ・ノベル』掲載に書き下ろしを加えて書籍化。 (点字・デイジー 着手あり)