編集後記
「秋の日は釣瓶落とし」この言葉を教えてくれたのは祖母でした。
「釣瓶っていうのは、井戸の水を汲み上げる時に使う桶のことでね、あれ、うっかり手を滑
らせたら、すごい勢いで落ちていくの。秋の日暮れは、そのくらい早いっていうことよ」
実際に井戸から水を汲んだ経験なんて無いはずですが、なんだか妙に納得したのを覚えてい
ます。膝を打つというか、「上手い事言う!」みたいな。
「太陽、落ちちゃった?」と思うくらいに急な日没に出会うと、いつもこの言葉と祖母を
思い出します。
今年の彼岸の入りは9月20日―。
「編集後記」のネタにしたこと、祖母に報告に行かなくちゃ。