ワタシのコト
~福祉会館を利用している皆さんの紹介コーナー~
北條 みすづさん
(ほうじょう)
今回のワタシのコトは、「北條みすづ」さんをご紹介します。
私は、弱視の視覚障害で、兼業主婦の30歳です。
見え方は、左目は全く見えない状態で、右目は白濁があり、モノや人がぼんやりと見える程度です。文字は、ルーペや拡大読書器などの補助具を用いれば読み書きできます。外出時は白杖で自立歩行ができ、仕事は一般企業で事務員として働いています。
(もうまくがさいぼうしゅ)
私は生後まもなく小児がんの一種である“網膜芽細胞腫”と診断され左目を摘出手術し、右目は抗がん剤治療と放射線治療を行い、視力を残すことができました。11歳の時点で、がん細胞の消滅が確認され、その後は残視力の保持ができていたのですが、数年前から健康診断で健康異常が複数見つかるようになり、知人の助言で以前、小児がんの治療を受けていた九州大学病院の小児AYA世代※がんフォローアップ外来を受診しました。すると、放射線治療を受けた方が10年20年後に健康異常が生じることが稀にあると医師より告げられました。
医学の進歩により、この10年ほどで明らかになったようで、同世代のAYA世代の小児がん経験者が同じような悩みを抱えていると知りました。
そこから、二次がんのリスクも高いこともあり、全身のがん検査と人間ドックを受けることになりました。結果、初期の子宮体癌が見つかり、一度は子宮とリンパ節の摘出を医師から勧められましたが、年齢や初期ということを考慮し、ホルモン治療と内膜の掻爬治療を行うこととなりました。
約5ヶ月間の治療を経て11月の検査ではがん細胞がわずかに残っていましたが、細胞はずいぶんと後退していたため、約2ヶ月治療を延長し、その甲斐あって、2022年1月に完治することが出来ました。今では、定期検診を受けながら他の健康異常への治療も開始し、徐々に体調が安定してきています。
(アヤ)
※注)AYA世代とは、Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人) の頭文字をとったもので、主に、思春期(15歳から30歳代まで)の世代を指す。
余暇の時間では、コロナ禍でSNSで知り合った共通の趣味を持つ、埼玉県在住のブラインド女性(視覚障害者の女性)とLINEグループ「女子力向上委員会」を立ち上げ運営しています。
このグループでは、メイクやファッション・ライフスタイルについて情報を共有するツールとして、全国の20代から50代までの幅広い世代のブラインド女性が約100人ほど参加しています。見えない・見えにくくてもおしゃれや料理を楽しみたい方、これから一人暮らしを始めたい方、就職・転職・結婚などあらゆる悩み事のある方へのお役立ち情報が満載です。3ヶ月に一度、オンラインイベントも開催しています。その名も「ダイヤモンドアカデミー」と題し、ダイヤの原石の様に身だしなみから内面をみんなで磨いて、キラキラ女性を目指そうという企画です。
毎回テーマに沿ってトークをしたり、講師をお呼びして専門家のアドバイスをいただいたり、私の得意な料理でおすすめレシピのライブ解説などをしています。
今後は、オフラインイベントも開催していきたいと思っています。ブラインド女性の方で当グループへ興味のある方がいらっしゃれば、是非ご参加お待ちしております。